インフルエンザ予防接種の効果の理由と予防接種に最適な時期

インフルエンザ予防接種の効果の理由と予防接種に最適な時期
  • 美容と健康

インフルエンザの予防接種は意味がないといわれることもありますが、予防接種をすることで重症化することを防げます。この記事ではインフルエンザ予防接種にはどんな効果があるのか、予防接種に適した時期などを紹介していきます。

 

1.インフルエンザ予防接種をすると発症を防ぐことができる理由とは?

私たちの体には免疫というシステムが備わっています。免疫とは、感染症にかかったときに体内にウイルスや細菌に対する抗体が作られ、新たに侵入してきた病原体を攻撃するシステムのことです。

 

感染症とは、インフルエンザウイルスをはじめとするウイルスや細菌などの微生物が体内に侵入して増加し、発熱・頭痛・咳などの症状が出るものです。ワクチンとはこの免疫のシステムを利用したものであり、ワクチンを接種することであらかじめ侵入してくるであろう感染症に対する免疫をつくり、発症しにくくします。このようにしてインフルエンザ予防接種によってインフルエンザの発症を防げるのです。

 

2.インフルエンザ予防接種のワクチンの効果とは?

実はインフルエンザ予防接種のワクチンには、インフルエンザの感染を防ぐ効果はありません。これは先程説明したように、ワクチンは感染症に感染してから病原体を攻撃するものだからです。さらに、ウイルスは絶えず変異し続けており、必ず感染症を撃退することのできるワクチンを作ることは難しいといわれています。

 

2-1.インフルエンザ予防接種は受けてもインフルエンザを発症することはあるの?

残念ながら予防接種をしていても、インフルエンザに感染してしまう可能性はあるのです。一般的に予防接種の発症予防率は50%といわれており、毎年世界で流行するインフルエンザの型を予測し、それに合わせてワクチンが作られています。

 

インフルエンザの型にはA型、B型、C型のほかにさらに細かい分類があるため、これらを正確に予測することは難しいといえます。さらに、流行する型の予想が外れてしまうとワクチンは全く効果が無くなってしまい、予防接種を受けていてもインフルエンザを発症してしまうことはあります。

 

2-2.予防接種をしてもインフルエンザに罹ってしまうなら予防接種は意味ない?

ワクチンを接種した人は接種しなかった人に比べて、インフルエンザ発症の割合が2~3割少なかったというデータがあります。つまり発症を抑えることはできるので、予防接種することに意味はあるのです。予防接種をしていれば、もしインフルエンザにかかってしまったとしても軽症で済む可能性が高まります。

 

さらにはインフルエンザ脳炎や肺炎などの重症に至るリスクを減らせられるうえ、特に高齢者や幼児には予防接種による死亡率の低下が顕著で、このことからもインフルエンザ予防接種による意味はある事が分かります。

 

3.インフルエンザ予防接種はいつすればいいの?

予防接種をすると約2週間後から血液中の抗体の量が増え始め、1か月後に抗体の量がピークに達し、3~5か月後に抗体の量が減り始めます。毎年インフルエンザは12~3月に流行し、1~2月に流行のピークを迎えることを考慮すると、流行のピークに合わせて11月中旬ごろ、遅くても12月中旬ごろまでにインフルエンザの予防接種を済ませておくと安心でしょう。

 

インフルエンザ流行時にウイルスが体内に入り、免疫系が反応しさらにインフルエンザの抗体が増える可能性もあるため、実際には5か月以上予防接種の効果が続くことも考えられます。そのため、予防接種する時期が早いと効果が切れるのも早くなるから意味ないという意見もありますが、そのようなことはなく、なるべく早めに予防接種するに越したことはありません。また、インフルエンザウイルスは変異しているので一回の予防接種だと発症を防げない場合もあります。

 

3-1.インフルエンザの検査はどのくらいかかるの?

インフルエンザの可能性があったら周りの人に感染しないように十分気を付けて病院で検査を受けましょう。インフルエンザの検査自体は5~10分程度で終了します。インフルエンザに感染してから12~24時間程度経っているとより、インフルエンザ陽性が出る可能性が高くなるので、症状が出てからしばらく時間が経ってから検査を受けるとスムーズに治療を受けられます。

 

4.ワクチンは二回接種したほうが良いの?

子どもの場合はインフルエンザに対する免疫がつきにくいといわれており、13歳未満の場合は二回接種とされています。成人の場合でも、今まで一度もインフルエンザに罹ったことがない場合、インフルエンザ予防接種の経験がない場合には二回接種することでより高い予防効果が得られます。

 

5.予防接種は毎年受けたほうが効果的と言われている理由は?

ワクチンには生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドの3種類があり、インフルエンザ予防接種は不活化ワクチンが使われています。この不活化ワクチンというのはウイルスの感染能力をなくしたものを原料にして作られているため、副作用が少ないというメリットがあります。一方、一度ついた抗体が時間の経過とともに下がりやすいというデメリットがあります。そのため毎年インフルエンザ予防接種をした方が効果的であるのです。

 

6.まとめ

インフルエンザ予防接種をしても完全にインフルエンザの発症を防ぐことはできませんが、重症化やパンデミックを防げるため、予防接種をする効果はあるといえます。インフルエンザの流行に合わせて12月中旬ごろまでには予防接種をするとより効果が高くなります。インフルエンザ予防接種に関して疑問点や相談したいことがありましたら、お近くの「調剤薬局キューピー・ファーマシーグループ」にぜひお越しください。