小児から大人の病気やケガ予防について

小児から大人の病気やケガ予防について

小児から大人の病気やケガ予防について

病気やケガはしたくないものです。病気やケガは体調がすぐれず辛いことに加え、治療費がかかります。入院ともなれば仕事や学校を休まなければなりませんし、ご家族にも負担がかかるでしょう。また症状が深刻になれば慢性化するおそれや後遺症が残ることも考えられます。このような辛い状況を減らすには予防が重要になります。

ここでは小児から大人の病気やケガの特徴やその予防について、ご説明します。

病気の原因や特徴

戦時下の1945年頃まで、日本人の死亡は結核や肺炎、下痢・腸炎などの感染症が大部分を占めていました。その後抗生物質の発見をはじめとした医療の進歩と戦後による経済復興や生活環境・食糧事情が改善されたことにより感染症は大きく減ります。高度経済に入った1955年以降になると日本人の食生活が欧米化し、また家電や交通機関が発達したことで体を動かす機会が減少し、心臓病や糖尿病、高血圧といった生活習慣病が増加していきます。

その後現在に至るまで日本は世界有数の長寿国ですが、食生活の乱れや運動不足による生活習慣病は増加の一途をたどり、また高齢化社会も進みつづけているので、高齢者を含めた成人の生活習慣病の対策が重要視されています。これに対し子どもの病気には突発的な症状が出やすく感染症にかかりやすい、という特徴があります。
乳幼児を育てたことのある親御さんはご承知でしょうが、小さな子どもはどこが痛いのか痛くないのかを表現ができず、ついさっきまで元気だったのに症状が急変することもあります。またまだ免疫を持っていないので、どうしても感染症にかかりやすい時期で、そのほかにも大人がかからない病気も含めあらゆる病気にかかりやすいです。

加えて、昨今では小児にも生活習慣病が増えています。高脂血症、高血圧症、糖尿病などがありますが、特に肥満が多く見受けられます。なぜ子どもに生活習慣病が増えているのでしょうか。それは子どもの生活習慣が近年大きく変化したからです。たとえばテレビ番組の充実やネットやスマホの普及により、夜更かしをする子どもは睡眠時間が不足し、かつ朝食を取らず学校に向かうケースが増えています。同時にテレビやネット・スマホの使用により運動する時間が減りました。
またハンバーガーやスナック菓子といった脂質の高い食品も増えました。これらの状況が絡み合い、以前は大人の病気と考えられていた生活習慣病が、今では小児にも見られるようになったのです。

未然予防

大人にも子どもにも増えている生活習慣病を含めた病気やケガは、健康を意識した生活をすることで予防につなげることができます。ここでは普段の生活でできる予防についてご紹介します。

運動

手軽にできる健康法としてウォーキングがおすすめです。高血圧の予防や心肺機能の向上、肥満予防、動脈硬化の予防、骨粗鬆症予防ストレス解消などにつながりますので、1日1万歩を目標に1回20分以上、息がはずむ程度の速度で実践してください。

ストレッチ

交通事故によるケガのほかに、中高年や高齢者の方には久しぶりの運動によるケガやちょっとした転倒による捻挫・打撲・肉離れが見受けられます。ひどい場合は骨折に至るケースもあります。

こうしたケガを防止するためにストレッチがおすすめです。深い呼吸をしながら緩やかに筋肉を伸ばすことで、筋肉の柔軟性と筋力を強くすることができ、突然の衝撃や事故などに瞬時に対応できるようになります。またストレッチをすることで血液やリンパの流れがよくなるので自然治癒力が高まりますし、また疲れにくい体になります。さらにストレッチにより体がゆったりとするので副交感神経が優位な状態になり深いリラクゼーションにつながることで免疫力が上がります。

このようにケガを予防し健康面の向上につながるストレッチですが、どのような方法で実践したらよいのでしょう。長い時間する必要はありません。1、2種類のストレッチを20秒ほど行うだけで十分です。負担にならない程度で気軽に短い時間でかまわないので毎日続けましょう。また深く息を吐きながら筋肉を伸ばしていくことがポイントです。

食事やアルコール

食事は1日に3食、主食・主菜・副菜を取り揃えバランスよく1日30品目が理想です。
食べ過ぎは肥満につながりますので腹八分目がよいでしょう。脂肪は動物性のものより植物性のもののほうが望ましいです。アルコールはほどほどにし、週2日は休肝日を取るとよいでしょう。

睡眠や休養

睡眠は十分取りましょう。自然と触れ合うことや自分だけの時間を大切にしリラックスできる休養の時間を作りましょう。

かかりつけの医療施設

先にご紹介した通り、日常生活に少し気を配ることで病気やケガの未然予防につながりますが、さらに昨今ではかかりつけ医の重要性が注目されています。

病院に行きたいと思ったときにすぐに相談や診療をしてくれる地域のお医者さんのことを「かかりつけ医」といいますが、患者が病院を自由に選べる時代になぜかかりつけ医が必要とされるのでしょうか。それは継続的に患者さんの健康状態を診ているので的確で適切な治療やアドバイスをしてもらえること、街中の大きな病院と違い急病の際も住み慣れた近所で短い待ち時間で治療を受けられること、健康管理・維持向上のための日常的な運動や食事についてのアドバイスがもらえること、といったメリットがあるためです。

あなたにはご自身のかかりつけ医がいらっしゃいますか。

かかりつけ医がいらっしゃらない場合、
またかかりつけ医はいるけれど気軽に相談できる環境にないといった方は
調剤薬局キューピー・ファーマシーをご利用ください。
病院と違い検査や手術はできませんが、薬や健康に詳しい薬剤師がおりますので、
病気やケガの未然予防となる日常的な健康管理のための食事や運動などについて気軽にご相談いただけます。