糖尿病を予防するための方法とは?糖尿病になりにくい食生活や生活習慣について解説

糖尿病を予防するための方法とは?糖尿病になりにくい食生活や生活習慣について解説
  • 美容と健康

日本においては重大疾患として知られている「糖尿病」。四肢の壊死や失明などの重大な身体機能欠損をも招いてしまう、非常に恐ろしい病気です。できることなら、糖尿病にはなりたくないものですよね。糖尿病を予防するための策というのは具体的にどういったものがあるのでしょうか。今回は、糖尿病になりにくい食生活や生活習慣について解説していきます。

 

1.「糖尿病」はどういった症状?

まずは、糖尿病がどういった病気なのかを軽く振り返っておきましょう。

 

1-1.糖尿病は1000万人規模の病気

糖尿病は、自覚症状がほとんどないため、自分では気づきにくい厄介な病気です。しかし、糖尿病であることが疑われる人の数は非常に多く、合併症を発症してから初めて糖尿病であることがわかった人も多いのです。

 

日本においても、厚生労働省が行った「平成28年国民健康・栄養調査」によれば、20歳以上の成人のうち、糖尿病が強く疑われるのはおよそ1000万人、糖尿病の可能性が否定できない程度の人でもおよそ1000万人いるとされ、「予備軍」だけでも1000万人規模で存在しています。

 

世界の糖尿病罹患者数は約4億2500万人で、特に日本も含まれる西太平洋地域は1億5900万人と最も多くなっています。糖尿病は他人事、自分とは関係ない、と思っている人も少なくありませんが、実際にはこんなに多いのです。実態を知れば「誰にでも起きる可能性のある病気」であることが理解できたのではないでしょうか。

 

1-2.糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病がある

糖尿病には大きく分けると、「1型」と「2型」の2種類があります。

 

原因はそれぞれ異なり、1型は膵臓のβ細胞(インスリンを作る器官)が壊れてしまう糖尿病で、血管内の糖分を分解することができなくなります。体内でインスリンが作れなくなるので、体外からのインスリン注射が必須となります。

 

2型は膵臓の作るインスリン量が少ない場合やインスリンの働きが悪い場合、あるいはそれらの複合的な要因で発生する糖尿病で、成人の糖尿病の95%がこの2型糖尿病と言われています。

 

またこの2つの他にも遺伝子異常で起きるもの、妊娠をきっかけにして起きるものなどもあります。

 

2.糖尿病をそのままにしておくとどうなるのか?

糖尿病は、放置しておくと恐ろしいことになります。なぜかと言うと、血管内の糖分、いわゆる血糖値が高いままの状態が続くと、血管が脆くなり、ボロボロになってしまいます(血管症)。血管は全身にくまなく張り巡らされているので、そうした異常な状態が全身に行き渡り、適正な栄養供給が途絶えることで全身の臓器に障害が起こることになります。

 

こうした糖尿病が引き起こす障害を「合併症」と呼びます。

 

合併症には「慢性合併症」と「急性合併症」の2種類があります。慢性合併症には、網膜症や神経障害などの「最小血管症」、脳梗塞や心筋梗塞、末端動脈疾患などの「大血管症」、またその他歯周病や感染症などがあります。急性合併症には、糖尿病ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖症候群などがあります。

 

代表的な症例としては、両目の失明、心筋梗塞、手足などの末端部位の壊疽(腐って切断しなければならなくなる病気)など、聞くだけで非常に恐ろしい合併症が起こってしまいます。

 

3.糖尿病予防策:食生活の見直し

糖尿病、特に2型糖尿病を予防するための基本となるのが、食生活の見直しです。実際に発症した際も、食事療法が基本となります。食生活に関しては、以下のような予防策をとるべきです。

 

3-1.エネルギー(カロリー)を摂り過ぎない

まずは、カロリーを必要以上に摂り過ぎないことが重要です。食べ過ぎや、膵臓の負担を防ぐ食事を防ぐことによって、糖尿病リスクはかなり落とすことができます。

 

といっても、実は糖尿病にいい食事、悪い食事などはなく、どんな食品であっても摂り過ぎれば体に悪く、摂り過ぎなければ体にいい、と言うシンプルな基準となります。つまり、同じようなメニューばかりを偏食しているとあまりよろしくないということです。

 

3-2.決められたカロリー内で栄養バランスのとれた食事を

カロリーを摂り過ぎず、必要な範囲に留めるだけでなく、栄養のバランスも非常に重要です。同じ栄養を大量に摂ることが最も糖尿病にとっては良くないので、食事はバランスのとれた栄養を少量ずつ摂ることが最も理想的です。また、糖質制限などある栄養素を必要以上に制限することもNGです。

 

糖質・タンパク質・ビタミン・ミネラルなど幅広い栄養をバランスよく摂るようにしましょう。また、アルコールや炭酸飲料などの嗜好飲料は栄養のバランスを崩したり、肝臓や膵臓に負担をかける原因となってしまいますので原則控えましょう。

 

3-3.規則正しく3食食べること

規則正しく3食を摂ることが望ましいです。1日1食や2食など間隔を空けすぎてしまうと、急激な血糖値の上昇に繋がりますので膵臓にも大きな負担をかけてしまいます。油分や糖分の摂りすぎにも注意し、暴飲暴食も避けましょう。いろんな栄養が摂れる食事を、適量ずつ、3食に分けて摂取しましょう。

 

4.糖尿病予防策 程よい運動

運動も糖尿病予防に有効となります。それでは、運動する際に具体的にどういった点を意識すればいいのでしょうか。

 

4-1.軽い運動から始め、少しずつ運動量を増やす

まずは日常生活において取り入れられる範囲での運動を心がけましょう。例えば、「一駅手前で降りて歩いて出勤・帰宅するようにする」「階段をできる限り利用する」など、ほんの少し心掛けることで、仕事が忙しくても運動する時間を取れるはずです。

 

4-2.有酸素運動をなるべく長時間行おう

運動をする際、少しでもまとまった時間が取れるなら、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった、軽い負担をなるべく長時間続けるような、有酸素運動を心がけましょう。特にウォーキングはどこでも気軽に行うことができる運動です。休日の朝や、平日の早朝など、少し早起きしてウォーキングからでも始めることで、身体や心のリフレッシュにもなります。

 

5.まとめ

以上、糖尿病を予防する食習慣、運動習慣などを一通りご紹介しました。糖尿病は合併症が特に恐ろしい病気です。定期的に検診を受け、自身の身体の状態を把握しつつ、規則正しい生活を維持することで予防に努めましょう。潜在人口の多い病気ですが、ならないに越した事はありません。

 

埼玉県春日部市にある「調剤薬局キューピー・ファーマシーグループ」では、処方箋を元に薬を調剤することを主体としながらも、薬の服用を行わないことも含めた「上手な薬との付き合い方」を提案しており、最終目的は「心と身体を健康に導く」こととしています。

 

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