睡眠不足はうつ病になりやすい?睡眠不足と心の関係性について

睡眠不足はうつ病になりやすい?睡眠不足と心の関係性について
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現在の日本における適切な睡眠時間は、おおよそ7時間~8時間といわれています。この睡眠時間は個人差があり、短すぎても長すぎても身体によくありません。とくに慢性的な睡眠不足を感じている方の多くが、思考力が低下しうつや不安症などの状態になりがちです。

 

うつ状態は、本来ある思考力を鈍らせるだけではなく、物事を否定的に捉えやすくなります。この記事では、うつ病と睡眠の関係性についてご紹介します。

 

1.うつ病と睡眠の関係性

睡眠を取ることによって、私たちは疲れた心と身体を回復させています。しかし、日常生活が忙しい方や余裕がない方は、眠る時間を確保できずに十分な睡眠を取れていません。2017年に行われた厚生労働省による調査によると、日本人の平均時間は6時間以上7時間未満であることが分かります。

 

適切な睡眠時間が7時間~8時間なのに対して、ほとんどの国民が十分な睡眠時間を取れていません。この睡眠不足は過去30年で減少の一途を辿っています。とくに女性は仕事以外に家事などを行うことから、睡眠不足の方が多く見られます。

 

睡眠不足になることで、思考力が低下します。また、イライラすることが増え、不安感を覚えやすくなる傾向があります。特に睡眠時間が短い方の多くが、否定的な情報や注意を転換しづらい思考力になることが分かっています。

 

否定的な反芻思考を招き、ひとつの物事に執着しやすくなります。否定的な思考を繰り返すようになると、うつ病を始めとする心理的な疾患を引き起こす可能性があります。睡眠時間による精神神経性疾患は、治りづらいともいわれています。

 

また、うつ病になると悲観的な思考や緊張感から睡眠を妨げます。さらに睡眠不足を加速させるとされており、睡眠問題は大きな課題になるでしょう。睡眠不足による不安感やイライラを感じている方は、一度睡眠関係に詳しい専門医に相談することをおすすめします。

 

2.うつ病の症状

うつ病の症状はさまざまにあり、一度かかると「今までの自分と違う」という違和感を覚えやすくなります。とくに精神的な症状や身体的な症状があらわれやすく、眠れなくなり疲れやすいといった症状があらわれます。

 

うつ症状が深刻化すると、仕事や家事などをこなすことも難しくなります。そうなる前に、睡眠リズムを整えて未然に予防することが大切です。

 

2-1.気持ちや行動にあらわれる症状

今まで打ち込んできた趣味や好きなものを楽しめなくなる、意欲・興味の減退もうつの症状のひとつです。何をしていても不安感や気分が晴れない状態が続き、仕事でもミスを起こしやすくなります。

 

深刻な状態になると、テレビや音楽の音を聴くだけで憂うつ感を覚え、人生自体が楽しくないと感じる「希死念慮」状態になるとされています。

 

2-2.身体にあらわれる症状

うつ状態になると、夜眠れず早朝に目が覚めるといった睡眠障害を引き起こします。また、食事を食べられなくなる摂食障害や過食症、身体が常に重く感じる疲労と倦怠感を覚えます。これらの症状は、肩こりや頭痛などといった直接的な症状を引き起こすことがあります。

 

3.睡眠不足や不眠症に悩んだら

睡眠不足の場合は、睡眠環境を工夫し精神的ストレスを軽減させることで改善する場合があります。不眠症は睡眠障害のひとつなので、薬や睡眠指導といったサポートを受けることをおすすめします。

 

3-1.睡眠不足の改善方法

睡眠リズムが崩れやすい生活をしている場合、起床時刻を一定にして朝に日光に当たることで夜に眠りやすいように身体を整えます。また、夜間は強い光に当たらないなどの工夫で、脳の活性化を抑制してみましょう。

 

睡眠不足を感じている方のなかには、適切な睡眠時間と睡眠不足を感じている方に合った睡眠時間の相違が関係していることがあります。身体と自分の寝たい時間を調整することで、日中の眠気を覚まさせます。

 

3-2.不眠症の改善方法

不眠症の場合は、睡眠薬による改善が一般的です。うつ病も併発している場合は、抗うつ薬で睡眠を促すこともあります。不眠症には、寝つきが悪くなる症状のものや寝ている途中に起きてしまう症状など、さまざまなタイプがあります。

 

それにあわせて睡眠薬にもさまざまな種類が用意されているので、不眠症の状態によって使い分けましょう。現在ではあまり使用されることはありませんが、なかには依存性を強めるものもあります。

 

睡眠薬は市販でも販売されていますが、不安を感じる方は一度専門の知識を持っている薬剤師や、専門の病院にかかることをおすすめします。

 

4.まとめ

睡眠不足は思考力を低下させ、否定的な考えを繰り返すなどの悪影響を及ぼします。その結果うつの症状を引き起こしやすくなります。うつ病は一度かかると改善しにくいとされており、悪化する前に適切な対処をする必要があります。

 

とくに不眠症は睡眠障害の一種であり、睡眠薬を利用した治療が一般的です。常にイライラし悲観的な思考に陥りやすい方は、ぜひ一度「調剤薬局キューピー・ファーマシーグループ」にご相談ください。お客様に合わせた適切な薬はもちろんのこと、睡眠に関する質問も丁寧に対応します。