花粉症に漢方は飲んでもいい?それぞれの基本的知識について紹介します

花粉症に漢方は飲んでもいい?それぞれの基本的知識について紹介します
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花粉症の症状にはくしゃみ、鼻みず、鼻づまりがあります。日本人ではスギ花粉による花粉症が多く、毎年多くの人たちを悩ませています。花粉症への対策には様々な方法がありますが、そのなかでも比較的用いられやすいものに漢方があります。しかし、花粉症と漢方について意外と知らないことは多いものです。この記事では、これらの基本的知識について紹介します。

 

1.花粉症の基本的知識

1-1.花粉症の原因

花粉症は花粉が原因となって生じるアレルギー疾患のことです。日本では代表的なものにスギ、ヒノキがありますが、他にもイネ、ヨモギ、ブタクサなど50種類以上の植物によって花粉症が引き起こされています。

 

花粉症は植物の花粉飛散時期と一致して生じるものであるため、地域によって花粉症の生じる時期は異なります。例えば、スギであれば九州は2月初旬~4月初旬、関西は2月中旬~4月中旬、関東では2月初旬~4月いっぱい、北海道・東北では2月下旬~5月初旬となっています。住む地域によって対策する時期が異なることを知っておきましょう。

 

1-2.花粉症の対策

花粉症の対策はいくつもの方法があります。ここではその一部を紹介します。

 

・マスクをつける

花粉症対策用のマスクというものが市販されており、それによって花粉の70~80%をカットできるものがあります。装着のポイントとしては、花粉が侵入しないように鼻、顎、頬をしっかりと隙間を作らないようにしておくことです。また、マスクを2重にし、マスクの間にウェットティッシュなどを挟むことも効果的であるとされています。

 

・衣服で予防する

花粉は衣服にも付着し、花粉症を引き起こします。対策としては、まず、花粉が静電気に引き寄せられる性質を考慮し、柔軟剤を使用することが挙げられます。柔軟剤の成分によって静電気を予防することができます。次に、綿やポリエステルといったツルツルした素材の衣服を選択することで花粉を付着させないことも大切です。フリースやニットは毛が長いために花粉が付着しやすくなります。また、洗濯をしっかりこまめにすることも大切です

 

・換気に工夫する

部屋空気を喚起するときにも、少しの工夫によって花粉が室内に入ることを防ぐことができます。例えば、窓を全開にせずに10cmほど開けるだけでも花粉の侵入を防ぎながら十分に換気できるといわれています。また、網戸やカーテンを閉めた状態での喚起でも花粉の侵入を防ぐことができます。

 

1-3.花粉症を緩和させる

花粉症を緩和させる方法はいくつもあります。ここではその一部を紹介します。

 

・目を冷やす

目のかゆみには冷たいタオルを使って目を冷やすことで症状の緩和が期待できます。タオルに水をつけて絞るだけで用意できるため、気軽に取り組むことができます。

 

・保湿する

花粉症ではのど、鼻に炎症が起きやすくなっているため、保湿することによって保護することが望ましいです。マスク、加湿器、のど飴などがおすすめです。

 

・悪化させない

花粉症を緩和させるときには、悪化させる要因を取り除くことも重要です。タバコ、香辛料などの刺激物、アルコールを避けることはイメージしやすいと思いますが、規則正しい生活を心掛けること、ストレスをためないことも重要になります。

 

・市販薬を服用する

症状を抑える市販薬を使用することも症状の緩和に役立ちます。最近では花粉症に特化した市販薬も増えてきています。市販薬を購入する際にはドラッグストアなどで薬剤師に相談するようにしましょう。また、市販薬と同様に漢方も非常に役立つことが多いものです。むしろ、漢方薬は花粉症を得意分野としています。

 

2.花粉症と漢方

2-1.漢方は症状に合わせて

症状を改善させるためには、症状に合わせた方法を選択することが必要です。花粉症における鼻炎といっても透明で水のような鼻水、ねばねばした黄色の鼻水、軽い鼻炎、重い鼻炎など様々な症状があります。以下、花粉症のタイプに合わせた漢方薬を紹介します。

 

・小青竜湯

小青竜湯は花粉症の漢方として代表的なものです。冷えた鼻を温めて水分を排出し、症状を改善させることが期待できます。そのため、透明で水のような鼻炎症状のときにおすすめできます。これは花粉症症状が出始めた頃から服用しはじめることが効果的とされています。

 

・葛根湯加川芎辛夷

風邪をひいたときによく服用される葛根湯を鼻づまり用にアレンジした漢方です。これは鼻づまりのような症状が強く、つまって出てこないという症状のときに服用することで改善を期待することができます。

 

・荊芥連翹湯

荊芥連翹湯はあまり聞きなれない漢方ですが、熱を冷ましながら鼻炎の改善を図ってくれるものとして代表的なものです。これはねばねばした黄色い鼻水が出るような慢性化した鼻炎症状のときに、改善を期待できるものです。

 

2-2.薬剤師に相談しよう

漢方はたくさんの種類がありますが、症状に合ったものを選択することによって高い効果が期待できます。しかし、漢方は聞きなれない名前や効能が多いために、一般の方では何を選んでよいかわからないことが少なくありません。そこで、専門家である薬剤師にどの漢方が適しているかを相談することが良いでしょう。

 

3.まとめ

今回の記事では、花粉症と漢方に関する基本的知識について紹介しました。これらを正しく知っていることで専門家である薬剤師と相談し、適切な漢方を選ぶことができるでしょう。

 

もし、あなたが埼玉県春日部市で花粉症と漢方についてお悩みなら、「調剤薬局キューピー・ファーマシーグループ」にご相談ください。漢方だけでなくお薬との付き合い方についても、薬剤師が丁寧にお手伝いさせていただきます。