サプリの過剰摂取によって起きる問題や危険について

サプリの過剰摂取によって起きる問題や危険について
  • 美容と健康

食べ物でも薬でも適切な量というものは決まっています。何事も過剰に摂取してしまうことによって問題が発生する恐れがあり、それはサプリに関しても同じなのです。今回はサプリを過剰摂取することによって起きてしまう危険性について、栄養素ごとの違いも含めてご紹介します。

 

1.過剰摂取による危険性とは

サプリは栄養素をダイレクトに摂取することが出来るため非常に便利に思えますが、危険な考え方として「サプリだけで栄養を取り入れる」というものがあります。

 

サプリメントというのは本来不足している栄養を補完するためのものです。そのため食品によって摂取した分だけでは不足しているという場合に、足りない分だけを補うというわけです。にもかかわらず、栄養素を取り入れる手段をサプリだけに限定してしまう方も少なくありません。サプリを飲んでいれば十分な栄養素を取り入れることが出来るから大丈夫という気持ちが大変危険なのです。

 

サプリだけで栄養素を摂取するとなると、それなりの量を飲まなければなりません。栄養素の種類が一つだけならまだしも、複数種類となるともはや片手で握りしめるほどの量になってしまいかねません。そうなるともはやサプリ依存といっても過言ではありませんし、なにより必要以上に摂取してしまう要因にもなるのです。

 

どの栄養素のサプリであっても、過剰に摂取することで本来では起きることはない問題が発生することがあります。それは栄養素の副作用とも言える異常が生まれるということです。例えばカルシウムの場合、過剰に摂取すると血管内に石灰化したカルシウムが生まれてしまいます。その血管が詰まり、心疾患を引き起こしてしまいます。場合によっては命の危険さえ伴うような問題となりますので、摂取量には気をつけなければなりません。

 

2.ビタミンの過剰摂取で起きること

ビタミンの過剰摂取に関しても、異常が起きてしまうことがあります。まずビタミンBですが、以下の8種類があり、美白やスキンケアに対して効果的であることから、女性の摂取が多い栄養素となります。

 

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン
  • パントテン酸
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • ビオチン

 

基本的には水溶性という水に溶けるタイプの栄養素ですので、過剰に摂取した分は汗や尿などとして排出されやすくなっています。しかしその中でも、ビタミンB2・ビタミンB6・ナイアシン・葉酸の4つについては何らかの異常が発生してしまう恐れがあるのです。

 

ビタミンB2とB6に関しては、手足にしびれを感じるようになってしまいます。痛みを伴うこともありますので早めの改善が求められる症状です。

 

ナイアシンであれば、まずは全身にかゆみを感じ始め、皮膚が炎症を起こしてしまいます。その状態からさらに過剰な摂取量が続くことによって、嘔吐や便秘、下痢などの症状へと変化していくのです。最悪の場合には肝機能に障害が発生する可能性も考えられますので、そうならないように摂取量をあらかじめ適正に保つ必要があるでしょう。

 

葉酸の場合は蕁麻疹や発熱などがまずはじめの症状となり、その後エスカレートすることで味覚障害が発生することもあるのです。栄養素を摂取したことで味覚を損なってしまうというのは本末転倒であり最悪の悲劇です。適量で効果が感じられないからといって、むやみに過剰な量の摂取をしてしまわないようにしなければなりません。

 

3.亜鉛の過剰摂取で起きること

亜鉛は体の中の非常に多くの部分に関与している栄養素となります。胎児や乳児の発育にも欠かせませんし、骨の成長や肝臓などの新しい細胞が作られる器官に対して必須と言えます。それであれば多く摂取したほうがいいのではないかと思ってしまうかもしれませんが、そうではありません。

 

そもそも亜鉛の摂取量として適正な分量がどの程度かというと、18〜60代の成人男性の場合は10mgと言われています。70歳以上になると若干減って9mgです。成人女性の場合ですが、18〜60代で8mg、70歳以上で7mgです。この分量は食事をすることで摂取した場合の値となり、最大値としても40mg前後が上限と言われています。

 

この最大値を超えて摂取した場合にどうなるかというと、男性であれば前立腺がんのリスクが高まるとされています。性別に関係のないものですと、まずは銅欠乏です。亜鉛の成分には銅の吸収を邪魔するという性質があるために起きる異常です。その他にも吐き気に始まり免疫障害や腹痛などの恐れもあるのです。

 

4.鉄分の過剰摂取で起きること

鉄分は血液中の酸素を運ぶヘモグロビンの元になる成分ですので、欠かすことができないものです。ヘモグロビンは肝臓や筋肉、骨などに貯蔵されるため、できるだけ不足しないような仕組みにはなっていますが、その貯蔵分さえも底をついてしまったときに貧血という症状が起きてしまうというわけです。

 

酸素がうまく血液内に流れていかなければ、疲れやすくもなりますし、息苦しさも感じてしまいます。生きていく上でも重要な役割を担っていますので、ついつい過剰に摂取してしまいがちではないでしょうか。特に女性の場合には月経などもありますので、鉄分は体内で常に潤沢な状態にして置かなければならないように思えるため尚更です。

 

では実際に過剰摂取だった場合の症状や問題ですが、1つは吐き気や下痢などという胃腸などの障害です。もう1つは鉄分が蓄積されている体内の様々な箇所における色素沈着です。それだけでなく、多くの臓器や血管に対してもダメージを与えてしまいますので、そのまま続けてしまうことで取り返しのつかない状態になってしまいかねません。

 

5.まとめ

適量であれば問題のないサプリですが、過剰な量を摂取することで様々な問題が発生してしまいます。足りない栄養素を補給するために摂取したことで、かえって健康を害してしまうというのはあってはならないことでしょう。

 

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