美肌はもちろん、髪や爪、健康のためにも注目されている「ビオチン」をご存じでしょうか。「名前は聞いたことがあるけれど、具体的にどのような効果があるの?」「どうしてビオチンが注目されているの?」などと、ビオチンに関する疑問を持つ方も多いと思います。
そこで今回は、ビオチンの主な効果や豊富に含まれている食材、摂取時の注意点などについて解説します。ビオチンに興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ビオチンの概要
ビオチンとは、ビタミンB群に属するビタミンの一種です。水に溶けやすい水溶性ビタミンで、「ビタミンH」とも呼ばれています。
ビオチンは、体内でエネルギーを作る手助けをしています。また、肌や髪、爪などの深く関与しており、アンチエイジングのために摂取する方も少なくありません。
なお、ビオチンは体内に存在する腸内細菌の働きによっても生成されます。しかし、体内で作られる量だけでは十分とはいえません。そのため、食事やサプリメントなどで取り入れることが必要なのです。
ビオチンの摂取によって期待できる主な効果
ビオチンを摂取することで期待できる主な効果は、下記のようなものが挙げられます。
【ビオチンの摂取によって期待できる主な効果】
- 疲労回復効果
- 肌・髪・爪などの健康維持
- 皮膚炎の改善
それぞれ詳しく見ていきましょう。
疲労回復効果
ビオチンは、身体の中でエネルギーを作る手助けをする作用があります。エネルギーが不足してしまうと、誰でも疲労を感じてしまうものです。エネルギー生成を助けるビオチンを摂取し十分なエネルギーを作ることで、疲労が溜まりづらい身体づくりが可能になります。
肌・髪・爪などの健康維持
ビオチンは、肌・髪・爪などの健康にも必要な成分であるといわれています。肌(皮膚)や髪、爪の主成分はタンパク質です。ビオチンは、タンパク質の分解を促し吸収率をアップさせるだけでなく、体内での合成にも一役買っています。
ビオチンが不足すると、肌・髪・爪の合成が十分に行われなくなってしまいます。合成が不十分である場合、肌荒れや抜け毛などさまざまトラブルを引き起こしてしまう可能性が高まるため注意が必要です。
ビオチンがダイエット良いという噂の真相
「ビオチンがダイエットに良い」と聞いたことがある方も多いでしょう。しかし、ビオチン自体にダイエット作用はありません。
先述したとおり、ビオチンには肌・髪・爪などを健やかに保つ効果があるといわれています。ダイエットで乱れた肌や髪などの改善のために、ダイエット中に摂取した方が良いといわれているのです。
皮膚炎の改善
アトピー性皮膚炎のような皮膚炎の改善にもビオチンは有効です。かゆみ・炎症が引き起こされる原因として、「ヒスタミン」という成分が挙げられます。ビオチンには、このヒスタミンの生成を抑えるだけでなく、体外へ排出する作用も持っているため、皮膚炎で困っている方も摂取した方が良いといわれています。
ビオチンが多く含まれている食品
続いて、ビオチンが多く含まれる食品をご紹介します。
【ビオチン含有量が多い食材】
食材 | 100gあたりのビオチン含有量 |
---|---|
乾燥パン酵母 | 310μg |
まいたけ | 243μg |
鶏生レバー | 232μg |
粉からし | 158μg |
豚肉スモークレバー | 133μg |
炒りらっかせい | 105μg |
豚肉じん臓 | 100μg |
圧搾パン酵母 | 99μg |
バターピーナッツ | 96μg |
乾燥らっかせい | 92μg |
あまりなじみのないものもあるかもしれませんが、まいたけやレバーなど購入しやすいものから意識して取り入れていくと良いでしょう。
ビオチン摂取の注意点
ビオチンは水溶性ビタミンのため、水分に溶けやすい性質を持っています。そのため、一度に大量に摂取したとしても、吸収できない分は体外に排出されてしまいます。このようなことから、ビオチンは適切な量を毎日継続して摂取することが大切といえます。
また、ビオチンの摂取量について悩んでいる方は、以下の表を参考にしてみてください。
【ビオチンの食事摂取基準(㎍/日)】
男性 | 女性 | |
---|---|---|
0~5ヶ月 | 4 | |
6~11ヶ月 | 5 | |
1~5歳 | 20 | |
6~9歳 | 30 | |
10~11歳 | 40 | |
12~75歳以上 | 50 |
上記の摂取量を目安に、日々の食事からビオチンを摂取することを意識しましょう。食事だけでは難しい場合、市販のサプリメントで補うのもおすすめです。
まとめ
今回は、ビオチンの主な効果や豊富に含まれている食材、摂取時の注意点などについて解説しました。ビオチンは、主に肌や髪、爪などに良い効果が期待できる栄養素です。ただし水溶性ビタミンのため、大量に摂取しても体内に残しておくことができません。日々の食事、市販のサプリメントなどから毎日適量を摂取するように心がけましょう。
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