栄養学について学んでいる人であれば、「パントテン酸」の知識も豊富にあることでしょう。しかし、世間的にはややマイナーな栄養素であり、「どんな効果があるの?」と疑問に思う方も少なくありません。
今回は、パントテン酸の特徴や主な効果、摂取時の注意点などについて解説します。「パントテン酸について詳しく知りたい」という人は、ぜひチェックしてみてください。
パントテン酸とは
パントテン酸はビタミンの一種で、エネルギー代謝に必要な栄養素のひとつとして知られています。腸内細菌により体内でも生成されますが、その量はごくわずかのため十分とはいえません。しかし、さまざまな食べ物に含まれているため、パントテン酸が大きく不足することはほとんどないといえるでしょう。
パントテン酸摂取時の注意点
パントテン酸は水溶性ビタミンに区分されています。そのため、水に溶けやすく体外にすぐ排出されやすいという特徴があります。「健康のためにたくさん摂取したい」と考えている方も多いですが、その方法はあまりおすすめできません。
たとえば、「毎日の食事にスープを加える」など、パントテン酸を漏れなく摂取できるような調理をすると良いでしょう。また、日々の食事だけでは難しいこともあるので、状況に応じて市販のサプリメントを活用するのもひとつの手です。
パントテン酸の摂取によって期待できる主な効果
パントテン酸の摂取によって期待できる効果は、主に以下の4つです。
【期待できる主な効果】
- 解毒作用
- ストレス緩和
- 脂質代謝促進
- 美肌・美髪効果
それぞれ詳しく見ていきましょう。
解毒作用
パントテン酸には、薬の解毒作用があるといわれています。そのため、抗菌薬の解毒目的で使用されることも多くあります。
ストレス緩和
副腎皮質で生成されるホルモンの「コルチゾール」は、ストレスを感じたときに多く発生します。パントテン酸は抗ストレスホルモンの合成作用があるため、パントテン酸はストレスの緩和効果もあるといわれています。
脂質代謝促進
パントテン酸は、脂質代謝を促進させるためのHDLコレステロールを増加させる作用があります。これにより、脂質代謝が促進され、脂肪燃焼だけでなく、皮膚・髪・爪などを修復する効果も期待できるのです。ダイエットを続けている方だけでなく、肌や髪などを健康に美しく保ちたいという人にもパントテン酸は非常に重要な栄養素といえるでしょう。
パントテン酸を多く含む食品
パントテン酸が多く含まれる食品には、主に以下のようなものがあります。
食品名 | 可食部100gあたりの成分量 |
---|---|
にわとり 肝臓 生 | 10.00mg |
ぶた スモークレバー | 7.28mg |
ぶた 肝臓 生 | 7.19mg |
うし 肝臓 生 | 6.40mg |
にわとり 心臓 生 | 4.41mg |
ぶた 心臓 生 | 2.70mg |
上記の表を見ると、パントテン酸は肝臓・内臓系に多く含まれていることがわかります。苦手意識を持っていない方は、上記の中から食べやすいものを選び、日々のメニューに加えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、パントテン酸の特徴や主な効果、摂取時の注意点などについて解説しました。パントテン酸はさまざまな食品に含まれているので、大きく不足することはあまりない成分です。しかし、パントテン酸は水溶性ビタミンで水に溶けやすいため、一度に多くの量を摂取するのは好ましくありません。毎日コンスタントに適量を摂取するのがパントテン酸の摂取時のコツといえます。
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