ビタミンKは、ビタミンCやビタミンAなどと比べると、あまりなじみのない栄養素かもしれません。「名前は知っているけど効果はよくわからない」という人も多いでしょう。
そこで今回は、ビタミンKの主な効果や必要な摂取量、豊富に含まれている食材などについて解説していきます・ビタミンKについて詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
ビタミンKってどんな栄養素?
ビタミンKは、脂溶性ビタミンのひとつです。熱に強く、油に溶けやすいという特徴があります。そのため、ビタミンKが含まれている食べ物を調理する場合、炒め物にするのがおすすめです。
ビタミンKは2種類ある
ビタミンKは、「ビタミンK1」「ビタミンK2」の2つに分かれています。
ビタミンK1 | 緑葉野菜、海藻類、緑茶、植物油などに含まれている |
---|---|
ビタミンK2 | 体内の腸内細菌が合成されることで作られる |
よく目にする食べ物や飲み物に含まれているビタミンK1と、体内の腸内細菌が合成されることで作られるビタミンK2の双方を合わせてビタミンKと呼ばれています。
ビタミンKが多く含まれる食材と摂取目安
ビタミンKが多く含まれている食材は、主に以下のとおりです。
- 野菜類
- 豆類
- 肉類
- 乳類
- 卵類
- 油脂類
上記の中で特に手軽に購入できるのは、豆類の「納豆」と野菜類の「キャベツ」でしょう。どちらも手ごろな価格で販売されているので、日々の食事に取り入れてみると良いでしょう。なお、ビタミンKの推奨摂取量は、以下の表を参考にしてみてください。
【ビタミンKの食事摂取基準(㎍/日)】
男性 | 女性 | |
---|---|---|
0~5ヶ月 | 4 | |
6~11ヶ月 | 7 | |
1~2歳 | 50 | 60 |
3~5歳 | 60 | 70 |
6~7歳 | 80 | 90 |
8~9歳 | 90 | 110 |
10~11歳 | 110 | 140 |
12~14歳 | 140 | 170 |
15~17歳 | 160 | 150 |
18~75歳以上 | 150 |
上記の表を参考に、毎日継続して摂取していくことを心がけましょう。なお、ビタミンKの過剰摂取による健康被害については、現時点では確認できていないため、上限は設定されていません。
ビタミンKの摂取によって期待できる主な効果
ビタミンKを摂取することによって期待できる効果として、主に以下のようなものが挙げられます。
【ビタミンKの摂取によって期待できる主な効果】
- 骨密度アップ
- 美肌サポート
- 止血促進
- 動脈石灰化の抑制
それぞれ詳しく見ていきましょう。
骨密度アップ
ビタミンKは、骨の形成に重要なビタミンといわれています。骨に存在する「オステオカルシン」というたんぱく質を活性化させ、骨とカルシウムの沈着の促進、そしてカルシウムの流出抑制まで幅広く活躍します。加齢などによって進む骨密度の低下に効果的なので、ご年配の方にもおすすめの栄養素といえるでしょう。
美肌サポート
ビタミンKは、肌のバリア機能を高めるだけでなく、修復をサポートする効果も期待できます。また、炎症を抑える効果もあるので、美容業界でも注目されている成分です。なお、化粧水やクリームなどに配合されていることも多いので、気になる方は一度チェックしてみると良いでしょう。
止血促進
手や足などを怪我したとき、出血が止まりやすいかどうかもビタミンKが大きく関与しています。血液凝固因子のひとつである「プロトンビン」の生成をビタミンKがサポートしているので、ビタミンK不足になっている方は、血が止まるまでの時間が長くなる可能性があります。
肌に対するアプローチだけでなく、出血を防ぐという点でも、ビタミンKは摂取しておいて損はない栄養素といえるでしょう。
動脈石灰化の抑制
動脈石灰化とは、動脈の内側にカルシウムが沈着して硬くなってしまう症状です。ビタミンKを摂取することで、動脈の内側にカルシウムが沈着して硬くなってしまう「石灰化」を抑制する効果が期待できます。ビタミンKには、血管の石灰化を抑制するMGPというたんぱく質の働きを活性化させる作用があるためです。
動脈石灰化が悪化すると、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まるため、ビタミンKの摂取は続けるべき習慣といえるでしょう。
まとめ
今回は、ビタミンKの主な効果や必要な摂取量、豊富に含まれている食材などについて解説しました。
ビタミンKは、健康面から見ても、美容面から見ても、非常に重要な役割を果たしている栄養素です。日々の食事で補うことができますが、仕事や家事などが忙しくて難しいときもあるでしょう。そのような場合、サプリメントを使って摂取することをおすすめします。
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