ビタミンDは、国民病ともいわれている花粉症や、うつ病などの精神疾患の改善に効果的といわれています。ほかにもさまざまな健康効果があるので、積極的に摂取していきましょう。今回は、ビタミンDの概要や、ビタミンDの摂取によって改善が図れる症状の種類などについて詳しく解説していきますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
ビタミンDとは
ビタミンDは数あるビタミンの中のひとつで、脂溶性ビタミンに区分されます。このビタミンDは、D2~D7まで細かく分けられています。
ビタミンD4~D7は、活性度が低いほか、普段私たちが食べている食品にはほとんど含まれていません。そのため、一般的にはビタミンD2とビタミンD3が主要なビタミンDとして認識されています。
ビタミンD2とD3の効果は同等程度です。そのため、ビタミンDと記載のあるものに関しては、ビタミンD2もしくはD3であると考えておくと良いでしょう。
ビタミンDが多く含まれる食材
ビタミンDが特に多く含まれる食材として、以下のようなものが挙げられます。
【ビタミンDを多く含む食材】
- きのこ類
- 魚介類
- 卵類
- 乳類
ビタミンDは特にきのこ類に含まれており、なかでも「乾燥きくらげ」が群を抜いています。お味噌汁などの出汁として使うのも良いですが、脂溶性のため油と一緒に摂取するとより効果的といえます。献立を考えるときは、ビタミンDが多く含まれている食材を意識して取り入れていきましょう。
ビタミンDの効果を期待した過剰摂取には注意
ビタミンDは、身体的にも精神的にも良い効果が得られる成分ですが、過剰摂取は控えましょう。ビタミンDの過剰摂取により、体内のカルシウム量が増え、肝機能障害・食欲不振・神経の興奮などさまざまな不調が現れることが確認されているのです。
【ビタミンDの食事摂取基準(㎍/日)】
男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|
目安 | 上限 | 目安 | 上限 | |
0~11ヶ月 | 5 | 25 | 5 | 25 |
1~2歳 | 3 | 20 | 3.5 | 20 |
3~5歳 | 3.5 | 30 | 4 | 30 |
6~7歳 | 4.5 | 30 | 5 | 40 |
8~9歳 | 5 | 40 | 6 | 40 |
10~11歳 | 6.5 | 60 | 8 | 60 |
12~14歳 | 8 | 80 | 9.5 | 80 |
15~17歳 | 9 | 90 | 8.5 | 90 |
18~75歳以上 | 8.5 | 100 | 8.5 | 100 |
上記の表を参考に、1日の摂取量を調整するようにしてください。
ビタミンDの摂取で期待できる主な効果
続いて、ビタミンDの摂取によって期待できる主な効果を解説していきます。
【ビタミンDの摂取によって期待できる主な効果】
- 成長促進
- 免疫力アップ
- うつ病の改善
- 花粉症の改善
それぞれ詳しく見ていきましょう。
成長促進
ビタミンDは、主に以下のような働きをすることがわかっています。
- 骨や歯の生成
- 血液の凝固性の調整
- 筋肉の収縮のサポート
上記に加え、カルシウムの吸収率を上げるという働きもあります。骨をより頑丈にする効果も期待できるため、小さなお子様や高齢者の人も摂取して損はありません。
免疫力アップ
ビタミンDは、体内に入ってきたウイルスや菌を退治する力があります。免疫力の向上効果が期待できるため、特に季節の変わり目など体調を崩しやすい時期は、ビタミンDを意識的に摂取することをおすすめします。
うつ病の改善
ビタミンDを摂取することで、うつ病の改善に期待できます。また、うつ病だけでなく、以下の精神疾患にも効果があるとされています。
- 統合失調症
- 双極性障害
ビタミンDは、精神面を健やかに保つためにも欠かせない成分ということがわかります。
花粉症の改善
花粉症が発症する要因として、「腸の機能低下」が挙げられます。腸の粘膜細胞間の結合が緩んで間が空くことで、花粉などの分子が腸壁から漏れ出てしまうことがあります。人によって異なりますが、漏れ出た花粉が体内に侵入することもあり、その結果花粉症が発症するケースも少なくありません。
ビタミンDを摂取することで、緩んだ腸の粘膜細胞間の結合が少しずつ強まっていきます。その結果、免疫抗体の産生が促進されるため、花粉症を改善することが可能とされているのです。
まとめ
今回は、ビタミンDの概要や、ビタミンDの摂取によって改善が図れる症状の種類などについて解説しました。ビタミンDは、身体に現れる症状の改善のほか、うつ病のような精神疾患の改善効果も期待できる優れた栄養素です。しかし、過剰に摂取すると身体にさまざまな症状が現れてくるようになるため注意してください。
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