葉酸は、妊娠中や妊活中の女性に取ってほしい栄養素として広く知られています。しかし、なぜ妊娠中や妊活中の女性におすすめなのか、その効果を詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、葉酸の概要や、妊娠中・妊活中の方におすすめの理由などについて解説していきます。妊娠中や妊活中の方はもちろん、葉酸について詳しく知りたいという人もぜひ参考にしてみてください。
葉酸とは
葉酸はビタミンの一種で、水に溶けやすいという特性があります。「プテロイルモノグルタミン酸」という形態のひとつで、体内への吸収率が高いのが特徴です。
葉酸が多く含まれる食材と摂取量
葉酸は、海藻類・肉・野菜類・卵・大豆製品などに含まれています。特にレバーは葉酸のほかに鉄分も豊富に含まれており、健康に良い食材だといわれています。
なお、妊娠中に摂取する場合、お肉はよく焼いてください。妊娠中は免疫力が低下していることが多く、生の状態だと感染症にかかるリスクが上がってしまうためです。
葉酸の推奨摂取量は、18歳以上の方(男女)で240㎍/日です。また、妊娠中・妊活中の方は、+240㎍の追加摂取が推奨されています。なお、上限は900~1000㎍/日となっています。
とはいえ、日々の食事から十分な葉酸を摂取することは難しいでしょう。その場合はサプリメントを活用し、毎日適量の葉酸を補給できる習慣づくりをしておくと安心です。
葉酸は妊娠中の方に良いの?
葉酸が妊娠中、そして妊活中の女性に積極的な摂取を推奨されている理由は、胎児の神経管閉鎖障害を下げるためです。
神経管閉鎖障害は胎児によく見られる先天異常のことで、脳やせき髄のもととなる神経管に障害が発生する病気です。無脳症の可能性があるほか、流産や死産のリスクも大きく上がるとされています。
葉酸が不足してしまうと、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが上がります。母体の健康を維持することはもちろん、これから生まれてくる赤ちゃんの健康を守るためにもきちんと摂取するようにしてください。
葉酸はいつから摂取しておくべきなのか
葉酸は、妊娠する1ヶ月以上前からの摂取が推奨されています。つまり、妊娠してからではなく、妊娠を考え始めた段階で積極的に摂取しておく必要があるのです。
葉酸は妊活中の男性にも必要なのか
葉酸は、妊娠中・妊活中の女性のみならず、妊活をしている男性にも良いという噂を耳にしたことがある人も多いでしょう。しかし、男性が葉酸を摂取したことにより、出生率が大幅に上がるという科学的根拠はありません。
とはいえ、葉酸が不足すると貧血などさまざまな不調を引き起こします。男性も女性も、まずは健康でいなければ妊活は進みません。日々の健康をサポートする意味で、葉酸の摂取は男女ともにおすすめできる習慣といえるでしょう。
葉酸摂取で期待できる主な効果
葉酸の摂取によって期待できる効果は主に以下の2つです。
【葉酸の摂取で期待できる主な効果】
- 自律神経の乱れの改善
- 赤血球の生成
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自律神経の乱れの改善
葉酸は、神経細胞や神経伝達物質の放出にも関わっているため、自律神経を整えたいという人にもおすすめです。自律神経の乱れは不眠などの症状を引き起こし、これによってメンタル面も悪化してしまうため注意が必要です。
赤血球の生成
葉酸には造血作用があるので、ビタミンB12とともに「造血のビタミン」ともいわれています。体内の血が不足すると貧血になってしまうおそれがあります。そのため、葉酸は貧血予防にも効果的なのです。
まとめ
今回は、葉酸の概要や、妊娠中・妊活中の方におすすめの理由などについて解説しました。葉酸は、妊娠中・妊活中の女性は特に意識して摂取してほしい栄養素です。しかし、日々の健康という面では性別や年齢に関係なく摂取してほしい成分なので、食事で補うのが難しい場合、市販のサプリメントの活用を検討してみてください。
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