有酸素運動と無酸素運動の組み合わせで期待できる働きとは?

有酸素運動と無酸素運動の組み合わせで期待できる働きとは?
  • 美容と健康

脂肪を燃焼するにはジョギングなどの有酸素運動が効果的と言われています。無酸素運動を組み合わせることで、もっと効率よく結果が出せることをご存じでしょうか。今回は、有酸素運動と無酸素運動の組み合わせで期待できる働きについて詳しく解説します。

有酸素運動・無酸素運動とは?

まずは、有酸素運動と無酸素運動がどのようなものか確認しておきましょう。

有酸素運動とは?

有酸素運動とは、十分な呼吸をすることで酸素をしっかり吸入し、その酸素によって糖質や脂肪をエネルギーに変える全身運動です。継続してエネルギーを供給する必要があるため体脂肪の燃焼に有効とされており、激しい動きを必要としないため体への負荷が少ないことが特徴です。ジョギングやウォーキング、水泳、サイクリングなどは有酸素運動に該当します。

そして、有酸素運動を有効にするためには運動時間がポイントです。それは、運動を始めたばかりの段階では血中の糖質がエネルギー源として使われることになるためです。実際に体脂肪をエネルギー源として使い始めるまでには20分以上かかるとされていますので、極論を言えば、15分で止めてしまっては意味がないということになります。

無酸素運動とは?

無酸素運動とは、血中や筋肉、肝臓などにある糖質を使って瞬発的にエネルギーを消費するもので、酸素を必要としないことが特徴です。瞬時に大きな負荷がかかるため長く続けることが難しく、筋トレや短距離走、ダンベルやバーベルなどが該当します。

そして、無酸素運動は筋肉を作るために行う運動でもあり、筋肉をつけることで基礎代謝量を増やす働きがあります。基礎代謝量が増えますと、寝ている間も脂肪燃焼作用が続くので太りにくい体作りに有効です。

また、無酸素運動をするとグリコーゲンが分解されて乳酸が作られ、成長ホルモンの分泌を促します。その成長ホルモンが脂肪を分解することで、ダイエットへの働きを高めることにもなるのです。

有酸素運動と無酸素運動の組み合わせによる働き

では、それぞれに特徴を持つ有酸素運動と無酸素運動を組み合わせることで、どのような働きが期待できるのでしょうか。

有酸素運動では体内の糖質と脂肪を消費することができますが、運動による消費エネルギー量は非常に少ないため、かなりの運動量をこなさないと結果が出ません。しかし、筋トレなどの無酸素運動で筋肉をつけ基礎代謝量を増やしておくことで、運動をしていないときでもエネルギーが消費される体にしておけばどうでしょう。

消費エネルギー量の底上げを行ったうえで、有酸素運動による糖質や脂肪の燃焼を継続すれば、効率よく目標に近づくことができるのです。これこそが、有酸素運動と無酸素運動を組み合わせる最大の働きだと言えるでしょう。

運動の順番で働きに変化はある?

では、さらに効率よく理想の体に近づけるために運動の順番について確認しておきましょう。

おすすめの順番は無酸素運動→有酸素運動

筋肉を増やしつつ脂肪を落としたい方や筋肉を落とさずに脂肪を落としたい方は、無酸素運動の後に有酸素運動を行うという順番がおすすめです。

例えば、10分筋トレを行ってから20分ジョギングをしますと、成長ホルモンが分泌されて脂肪を燃焼する働きが高まり、運動後も効果の持続が期待できます。順番を逆にした場合、脂肪を分解するリパーゼの放出を促し、体脂肪をエネルギーに変える手助けをする成長ホルモンの分泌が抑えられてしまうため、効果が低くなってしまうのです。特に、女性の場合はもともとの筋肉量が少ないため、この順番でチャレンジしてみてください。

なお、ジムなどではエアロバイクをこなしてから筋トレを行うという方も多いでしょう。この場合、あくまでウォーミングアップとしてエアロバイクをこなし、筋トレの後に水泳などの有酸素運動を取り入れるという流れであれば問題ありません。要は、筋トレを行うためのエネルギーが不足しない程度に抑えておくことがポイントなのです。筋トレで十分な負荷をかけられるよう、エネルギーの配分に注意しましょう。

1日ですべてやらないと効果はない?

忙しくて運動する時間が取れない、体力的に両方こなすのがきついなど、さまざまな事情もあるでしょう。うれしいことに有酸素運動と無酸素運動は必ずしも同日に行わないと働きが得られないというものではありません。

今日は筋トレの日、明日はジョギングの日という具合に、分けてしまっても大丈夫です。自分のペースに合わせて進めていくようにしましょう。

まとめ

今回は、有酸素運動と無酸素運動の組み合わせによる作用についてお伝えしました。筋トレなどの無酸素運動で筋肉量を増やして基礎代謝量をアップし、体を動かさなくても脂肪燃焼できる体を手に入れたうえで、有酸素運動によってさらなる脂肪燃焼を目指していきましょう。