納豆の栄養価とは? 健康によい食べ方もご紹介

納豆の栄養価とは? 健康によい食べ方もご紹介
  • 美容と健康

納豆などの発酵食品は、体によいことで知られています。では、具体的にどのように体によいのかご存じでしょうか? 今回は、納豆の栄養価がどのようなものか、それらを摂取することでどのような作用が得られるのかについて詳しくご解説します。また、より健康によい食べ方もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

納豆の栄養価とは?

「納豆菌」は、納豆100gに対し1,000億個存在しています。これほどの量が含まれているというだけでも栄養価が高そうなのですが、納豆菌の凄さはそれだけではありません。発酵食品の菌は熱や胃酸に弱いものが多いのですが、なんと納豆菌は100℃の熱湯でも生き残るほど熱に強く胃酸にも強いため、生きたまま腸まで届くのです。そんな納豆の原料は、ご存じの通り大豆です。

「畑の肉」とも呼ばれる大豆には、その名の通り肉類に負けないくらい豊富な「たんぱく質」が含まれています。それでいて低カロリーというのも魅力の一つです。また、タンパク質を構成するアミノ酸のうち、体内で生成できないため食品から摂取しなければならない必須アミノ酸が豊富に含まれていることでも、体によい食品とされています。

そして、抗酸化作用があり血中脂質を下げる「大豆サポニン」や、骨粗しょう症予防や更年期症状に対して実績のある「大豆イソフラボン」、細胞を若く保ち血行を良くする「大豆レシチン」など、大豆ならではの栄養素も豊富です。他にも、「カルシウム」や「カリウム」、「鉄」などのミネラルや「食物繊維」、「ビタミンB1、B2、B6、E、」も多く含まれています。

また、納豆菌によって作り出される栄養素のうち、代表ともいえるのが「ビタミンK2」です。ビタミンK2 は、体内にカルシウムをとり込むために欠かせない栄養素といわれています。

納豆の健康作用とは?

では、納豆の健康作用とはどのようなものか、具体的に見ていきましょう。

心筋梗塞や脳梗塞の予防

納豆には「ナットウキナーゼ」という酵素が含まれており、これは血栓を溶かす作用があるとされています。そのため、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症の予防が期待できます。また、単に血栓を溶かすだけでなく、その働きが6~8時間も持続しますので、毎日続けて食べることで高い効果が期待できるのです。

血糖値の上昇を抑える

納豆に含まれる「食物繊維」と「ビタミンB2」には、血糖値の上昇を抑える作用があります。納豆はご飯と一緒に食べるのが一般的ですが、ご飯は糖質の塊です。そのため、食事後には血糖値が急上昇してしまうものですが、納豆と一緒に食べることでこの急上昇を抑えることができるのです。血糖値の上昇を緩やかにするという作用は、糖尿病の予防やダイエットに対して有効であるといわれています。

アンチエイジング効果への期待

納豆に含まれる「ポリアミン」が肌のハリを改善し、動脈硬化を防ぐなどのアンチエイジングにも希望があるのです。また、大豆に含まれる「たんぱく質」や「アミノ酸」、「ビタミンB群」は肌や髪を作る栄養素です。つまり、健康効果だけでなく美容効果も期待できる食品なのです。

骨粗しょう症予防

納豆には「ビタミンK2」が豊富に含まれるため、骨粗しょう症予防にも良い作用があります。特に、閉経を迎える年齢になると骨粗しょう症のリスクが急激に高まりますのでおすすめの食品だと言えるでしょう。

その他の作用

「大豆レシチン」には神経伝達物質を生成する働きがあり、記憶力を高める作用があるとされています。また、ネバネバに含まれる「レバン」にはアレルギー症状を抑えるといわれており、花粉症や気管支喘息などの改善にもおすすめです。

健康作用を高める納豆の食べ方

では、健康作用をより高めるためにおすすめの食べ方をご紹介していきましょう。

朝食よりも夕食で

ナットウキナーゼの血栓予防作用を高めるためには、朝食よりも夕食に取り入れてください。これは、血栓を発症しやすいのが深夜から明け方という時間帯であるためです。ナットウキナーゼは作用が持続しますので、夕食で摂取しておけばちょうどその時間帯に発揮するでしょう。

納豆+卵黄

「卵黄」には、ビタミンA、D、Eの他、リン、鉄、亜鉛、セレンなどのミネラルが含まれていますので、納豆と組み合わせることでより高い栄養価の一品になります。なぜ卵ではなくて卵黄? と思うかもしれませんが、それは卵白に含まれるアビジンが、納豆に含まれるビオチンの吸収を邪魔するといわれているためです。ビオチンはコラーゲン生成を促す成分ですので、効率よく吸収したいものです。もったいないので卵白も一緒に食べたいという場合、アビジンは熱に弱いため、半熟卵や温泉卵などにして食べるとよいでしょう。

加熱しないで食べる

「ナットウキナーゼ」は熱に弱く、70℃の熱を加えると死滅してしまいます。そのため、納豆は加熱せずにそのまま食べるようにしましょう。炊きたてのご飯の上に納豆をかけるのもNGです。

納豆の食べ過ぎに注意!

いくら栄養価が高いといっても、納豆の食べ過ぎは要注意です。ヘルシーな納豆ですが、1パック当たり100kcalです。肉類に比べればカロリーは低いのですが、意外に高カロリーな食品になります。

また、プリン体やイソフラボンが含まれていますので、食べ過ぎると痛風の原因やホルモンバランスの乱れにもつながります。多くても1日2パックまでに抑えましょう。

まとめ

今回は、納豆の栄養価や健康への作用についてお伝えしました。とても栄養価の高い健康食品であることがおわかりいただけたと思います。より働きを高める食べ方を意識して、毎日の夕食に取り入れてみてください。ただし、食べ過ぎは禁物です!