「岩盤浴」は、普段汗をかく機会がない方でも簡単に汗をかくことができ、体にさまざまな働きをもたらすことで女性を中心に人気があります。美容や健康を意識することの多い女性に人気があるということは、ダイエット働きもあるのかと気になりませんか？ 今回は、岩盤浴でダイエットできるのか、岩盤浴の働きについて解説します。
岩盤浴とは
岩盤浴とは、鉱石に熱を加えることで放射される遠赤外線の作用により体の深部を温めて発汗を促すものです。その発汗作用により健康や美容、癒しなどの働きをもたらす温浴健康法の一つです。鉱石の上に寝転がっているだけで簡単に汗をかくことができる仕組みとなっています。マイナスイオンも多く放射されるため、遠赤外線とマイナスイオンの相乗効果により高い有効性があるとされています。
汗をかくことで得られる働きとは？
汗は、皮膚の表面から蒸散する際の気化熱を使って体温を一定に保つだけでなく、皮膚の表面で皮脂と混ざり合うことで皮脂膜を作って皮膚を保護するなど、人間の体には欠かせないものです。
では、ダイエットという点で考えるとどうなるでしょう。汗をかけば体内の水分が出てしまうため一時的に体重は落ちますが、水分を補給すれば、その分体重は戻ってしまいます。そのままにしておけば脱水症状を引き起こすことになりますし、それ以前に喉が渇いて我慢できなくなるでしょう。そう考えますと、汗をかくことそのものはエネルギーを消費するわけでもなく、直接ダイエットに効果があるとは言いきれません。
しかし、汗をかくことで次のような働きが得られます。
免疫力アップ
汗をかくことで体内の老廃物を排出しやすくなり、血行を改善することで内臓の機能を高めることができます。その結果、免疫力アップが期待できるとされているのです。
免疫力は、加齢やストレス、睡眠不足や栄養不足などが原因で低下します。そして、疲れが取れにくい、風邪を引きやすいなど、さまざまな症状を引き起こしてしまうのです。体の内側から健康になるためには、汗をかいて免疫力を高めることが有効だと言えるでしょう。
冷え性改善
「冷えは万病のもと」ということわざがあります。体が冷えると血管が収縮するため血流が悪くなり、この状態が続きますと、やがて内臓などの働きが衰えて病気の原因を作ってしまうという意味です。確かに、冷えが原因で肩こりや腰痛、頭痛などを引き起こすことがあります。
しかし、汗をかくと身体のエネルギー循環を活発にして血行を促進してくれます。つまり、冷え性の改善にも作用するというわけです。運動ができない方、苦手な方であっても、寝転がっているだけで汗をかくことができる岩盤浴はおすすめの方法だと言えるでしょう。
遠赤外線による働きとは？
太陽の光を浴びて体が温かくなるのは遠赤外線の作用によるものです。では、その他に遠赤外線による働きとはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
自律神経の乱れを改善する
自律神経が乱れる原因は不規則な生活やストレスも関係しています。現代社会とは切り離すことができない深刻な問題です。頭痛や肩こり、めまいや肌荒れなど、自律神経の乱れによる体調不良を訴える方は少なくありません。
そもそも自律神経は、循環器や消化器、呼吸器などの活動を調整するために24時間休む間もなく働き続けている神経で、交感神経と副交感神経に別れています。この活動のバランスを損なうことが自律神経の乱れと呼ばれるものです。そんな自律神経の乱れも、岩盤浴の遠赤外線によって深部から体を温めてリラックスすることで改善することができます。
代謝機能がアップする
岩盤浴の遠赤外線で深部から体を温めることで、血管が拡張して血液循環がよくなります。その結果、体の細部にまで栄養と酸素が行きわたり、代謝機能もアップします。代謝機能がアップしますと、余計な水分や疲労物質など、体内の老廃物も排出されやすくなり、冷え性やむくみ、肩こりや腰痛、虚弱体質などの改善も期待できます。
マイナスイオンによる働きとは？
体によさそうなイメージのあるマイナスイオンですが、実は私たち人間の細胞における活性化のカギを握っているとも言われています。血液の浄化作用とともに、酸性になった血液をアルカリ化するとされているのです。血液が酸性になると活性酸素が増加し、肩こりや頭痛、疲労などを引き起こしますので、マイナスイオンの働きが有効だと言えます。他にも、マイナスイオンは心の疲れにも良いことで知られており、リフレッシュ効果も期待できます。
まとめ
今回は岩盤浴がもたらす体への影響についてお伝えしました。直接的にダイエット効果は得られないものの、その他のメリットは多く、健康な体を手に入れる有効な方法であることをおわかりいただけたと思います。運動が苦手な方でも手軽に汗をかくことができ、心のリフレッシュもできる岩盤浴。ぜひ試してみてください。
