睡眠が浅いのは病気かも?レム睡眠が長い原因とは

睡眠が浅いのは病気かも?レム睡眠が長い原因とは
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慢性的な睡眠不足を抱えている方のなかには、その状態に慣れて気にとめていない方もいます。しかし、睡眠不足を放っておくと睡眠障害などの病気を引き起こすリスクが高まります。この記事では、睡眠が浅くなっている原因と考えられる病気についてご紹介します。

 

長い間熟睡による満足感を得られていない方、夜中に何度も目が覚めてしまう方は、一度この記事を参考にしてみてください。

 

1.ノンレム睡眠とレム睡眠の関係

睡眠における「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」は、健康的な生活において重要な役割を担っています。ノンレム睡眠は深い眠りのことを指しており、身体の機能回復や疲労回復を促進します。

 

レム睡眠は浅い眠りのことで、記憶の整理と定着を行っています。レム睡眠中は脳が活発に働いており、この間は起きているときと同様に休むことはありません。夢をみる時間は、このレム睡眠の影響だといわれています。

 

寝付いたらまずノンレム睡眠から始まります。その後、レム睡眠、ノンレム睡眠と交互に繰り返し、睡眠の後半からレム睡眠が多くなっていきます。深い眠りは、寝付いた瞬間に始まるノンレム睡眠が最も深いとされています。

 

一般的に睡眠のおよそ75%がノンレム睡眠の時間で、残りがレム睡眠であるといわれています。睡眠時間が短くなったり質が悪くなったりと、ノンレム睡眠がうまく取れずにレム睡眠が多くなります。

 

朝起きてすっきりしなかったり、昼間に眠気を強く感じる場合は、ノンレム睡眠よりもレム睡眠が長かったことが原因だったり、睡眠時間が短くノンレム睡眠時に起きてしまっていることが原因である可能性が高いです。

 

2.睡眠が浅くなる原因

レム睡眠の時間が長くなると、睡眠が浅くなる傾向があります。睡眠が浅くなってしまうのにはさまざまな原因があり、原因を取り除くことで毎日スッキリと目覚めることができます。ここでは、睡眠が浅くなる原因についてご紹介します。

 

2-1.自律神経の乱れ

自律神経が乱れている場合、睡眠が浅くなることがあります。自律神経には交感神経と副交感神経の二種類あり、交感神経が活発に働いているときは眠気を感じにくくなっています。一方で副交感神経は、活発になることで眠気を強く感じます。

 

夜に眠気を感じにくい方は、交感神経が活発に働いている可能性があります。自律神経は、ストレスなどの心理的影響を受けやすいといわれています。日常生活における強いストレスは、副交感神経の働きを抑制します。

 

脳が緊張状態にあると寝つきも悪くなるので、睡眠前にリラックスできる環境を作ることがおすすめです。

 

2-2.メラトニンが減少している

メラトニンとは、睡眠ホルモンともいわれる体内時計を調整ために必要な物質です。暗い夜間に分泌されやすく、明るい光によって分泌が抑制される特徴をもっています。メラトニンは睡眠リズムを調整する役割を持っており、分泌量が抑制されると睡眠が浅くなりやすいといわれています。

 

睡眠前にスマートフォンなどから出る光を浴びることで分泌量は減少し、寝つきも悪くなります。睡眠の1時間前には明るいものは遠ざけ、暗い場所でリラックスすると良いでしょう。

 

2-3.カフェインの摂取

カフェインには睡眠物質であるアデノシンを抑制する効果を持っています。眠気を覚ます効果があり、夜眠る前に飲むことで睡眠が浅くなります。カフェインはコーヒーやエナジードリンクなどに含まれており、日頃から飲みすぎないようにしましょう。

 

3.考えられる病気

睡眠が浅い原因には、その他にも睡眠障害などの病気が発症している可能性もあります。慢性的な睡眠不足を感じている方は、一度病気を疑ってみるのもひとつの手です。

 

3-1.不眠症

不眠症は睡眠障害のひとつです。国民のおよそ20%が不眠症で悩んでいるといわれており、最も身近な病気とされています。不眠の原因として、身体的な疾患に伴うものや交代勤務などの不規則な生活、ストレスなどの心理的なものや、うつ病などの精神疾患が挙げられます。

 

不眠は人によってさまざまな症状があります。寝つきが悪くなる、眠りが浅い、寝ている途中で起きる、朝早くに目が覚めるといった症状は不眠症である可能性があります。睡眠薬での対処が多く、服用中の薬や年齢などから睡眠薬の種類を決めます。

 

3-2.概日リズム睡眠障害

不眠症と間違われやすい睡眠障害のひとつです。体内時計が正常でなく、昼と夜のサイクルが一致していないときに起こりやすい病気といわれています。交代勤務を行っている方や、睡眠時間がバラバラになりやすい方に見られる症状です。

 

思考力の低下や日常活動が困難になりやすく、イライラしやすい、抑うつなどの症状もあらわれます。睡眠時間を一定にするか睡眠薬の使用などが対処法となります。日中に太陽の光を浴びることでも体内時計のリセットができますが、交代勤務の場合は睡眠薬などで眠りを促進することが有用です。

 

4.まとめ

睡眠が浅い状態が続くことで、身体にはさまざまな不調があらわれます。「いつものことだから」と放っておくと、知らず知らずのうちに睡眠障害などの病気にかかることもあるので注意しましょう。

 

「調剤薬局キューピー・ファーマシーグループ」は、睡眠についての疑問に答えます。症状によっては睡眠薬といった薬も必要となるため、不安を感じたらお気軽にご相談ください。