冬はもちろん、朝晩が冷え込む季節の変わり目などのとき、「身体は温かいのに手足だけ冷たい」と悩む方も多いでしょう。「寒い時期は仕方ない」と諦める方も多いですが、そのままでは体調を崩してしまうおそれがあるので、何らかの対策が必要になります。
今回は、冷え症になる原因や具体的な対策について解説していきますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
冷え症とはどのような状態なのか
冷え症とは、慢性的に冷えを感じている状態を指します。冬など寒い季節や、空調が効きすぎている空間などで「寒い」と感じるのは、冷え症の人に限った話ではありません。しかし冷え症の場合、気温・室温に関係なく、ずっと手足などに冷えを感じてしまいます。
人は、気温が変わっても体温を一定に保とうとする「恒温動物」です。人類は皆、筋肉の伸縮などを利用して体温を調整していますが、この体温調整機能がうまく作用していないときに冷え症になるとされています。
冷え症になる主な理由と対策
冷え症になる理由として、主に以下のようなものが挙げられます。
【冷え症になる原因】
- 自律神経が乱れている
- 皮膚の感覚がマヒしている
- 血液の循環が滞っている
- 筋肉量が少ない
それぞれ詳しく解説していきます。
自律神経が乱れている
「体温を調整しよう」という命令は、自律神経から発せられています。そのため、自律神経が乱れることで体温調整機能がうまく働かなくなり、その結果冷え症になってしまうのです。
自律神経の乱れは、激しい寒暖差を感じたときなどに起こります。常に温度調整がしやすい服装を心がけるなど、普段から自律神経が乱れない工夫をしておきましょう。
皮膚の感覚がマヒしている
皮膚の感覚がマヒしていると、体温調整の命令が出ても各部位に伝わらず、その結果冷えを感じてしまうことがあります。皮膚の感覚は、自分にとって小さいサイズの下着・洋服を着用していると、簡単にマヒしてしまいます。冷え症に悩まされている人は、なるべくゆとりのある服を着用するようにしてください。
血液の循環が滞っている
血液の循環が滞ることでも体温調整がうまくできなくなるといわれています。特に女性は更年期や生理などにより女性ホルモンの乱れが起きやすく、血行不良になりやすいので注意しましょう。
筋肉量が少ない
筋肉量が少ない人も冷え症になりやすいとされています。特に女性は男性に比べ筋肉量が少ないことが多いので、筋トレを習慣にして筋肉量を増やす方も少なくありません。
また、タンパク質が豊富に含まれている食べ物を摂取するのも有効です。自分の好みに合わせ、卵やお肉、魚などを日々のメニューに加えてみると良いでしょう。
手足だけ冷えてしまう理由
身体の中心には、心臓などの重要な臓器が集まっています。重要な臓器を守るために、身体の中心部には常に大量の血液が集まっています。そのため、冷えを感じることはほとんどありません。
一方、手足は血液が集まりにくい身体の末端部分にあります。血液の循環がうまくいかず、心臓など重要な臓器から血液が送られない状況なら、冷えを感じてしまうのも無理はありません。
手足の冷え(冷え症)がひどい場合は医療機関の受診も
先述したように、手足の冷えは、主に血行不良が原因となっていることが一般的です。しかし、場合によっては低血圧や甲状腺機能の低下など、ほかの病気が隠れていることも珍しくありません。「手足の冷えが長引く」「ほかにも気になる症状がある」といった場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
まとめ
今回は、身体が冷えてしまう主な原因や、具体的な対策について解説しました。冷え症は、血行不良などさまざまな要因で体温調整機能が低下することで発症します。「適度な運動を心がける」などして健康な身体を目指すことが、冷え症の改善に有効といえます。
とはいえ、今までの生活習慣をすぐに変えるのは難しいでしょう。そのようなときは、サプリメントを活用して必要な栄養素を摂取することをおすすめします。
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